映画@DVDの旅 Movies@DVD tour 映画@DVDの旅

トップページサスペンスダ・ビンチ・コード【映画@DVDの旅】

サスペンス

ダ・ビンチ・コードを見ました。一応、映画を観る前に小説でも読んでいたのですが、途中でだんだんと興味がなくなり、下巻の途中で読むのをやめてしまいました。死者の残した暗号を解き明かしていくという単純なストーリーなので、三冊の文庫本を最後まで読み通す気になれなかったのです。しかし、映画ならばもっと話がコンパクトにまとめられているのではないかと思い、期待して観てみたのですが、やはり映画も期待外れに終わってしまいました。

この映画がヒットした背景には、次々に暗号を解明していくという筋立てが目新しかったからということもあるのでしょう。しかしぼくは、この小説を読む以前に暗号解読―ロゼッタストーンから量子暗号までというノンフィクション作品を読んでいたので、全く目新しいとは感じられませんでした。暗号解読でハラハラしたいなら、むしろこの暗号解読を読むことをお勧めします。この本には、歴史上の様々な人々が様々な場面で使ってきた数々の暗号が登場しますので、ダ・ビンチ・コードを観て暗号というものに興味をもった方にはぜひとも読んでもらいたいお勧めの作品です。

また、暗号ではなくてダ・ビンチという人物に興味を持ったという方もおられるでしょう。実際、この映画が上映されていた頃は、テレビでダ・ビンチの特集がいくつも組まれていました。ぼくもダ・ビンチは昔から好きです。写実的な油彩画を描く人の中ではダ・ビンチは群を抜いて秀逸だと思うからです。ですから、ダ・ビンチのことが物語として扱われたことはとても嬉しかったのですが、実際に小説や映画を観てみると、果たしてダ・ビンチは本当にあの「最後の晩餐」という絵の中にあんな暗号を盛り込んでいたのだろうかと疑いたくなりました。実際、この件に関しても反論を書いた本がいくつも出回っていますので、興味のある方はそちらも読んでみてください。

そんなこんなで、ぼくはこの物語にリアリティを感じられず、全く共感できませんでした。単なる謎解き映画として観る分にはそれなりに面白いのでしょうが、キリストの子孫があの女の主人公だなどという最後の落ちにも呆然とせざるを得ませんでした。実際にこの件に関しては、アメリカのキリスト教徒の間でかなりの非難を浴び、社会的にも物議を醸しました。(日本人にもわかりやすいように言えば、アメリカ人にとってキリストに子孫がいたということは、天皇陛下に隠し子がいたと言っているも同然のことなのです)

まあ、興行的には大成功したわけですし、単なるエンターテイメントなわけですから、話にリアリティがあろうとなかろうとどうでもいいことなのかも知れませんが、暗号のこと、キリストのこと、ダ・ビンチのこと全てにリアリティが欠如していて、この映画は個人的な世迷い事が社会現象にまで発展した一例としか見えませんでした。

人気blogランキングへ

ダ・ヴィンチ・コード デラックス・コレクターズ・エディション


トラックバックURL
この記事にコメントする
名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔