SF
ぼくが最も贔屓にしている監督ジェームズ・キャメロンの作品です。ジェームズ・キャメロンといえばタイタニックで有名になりましたが、意外にタイタニックとターミネーターが同じ監督の作品であることを知らない人は多いようです。
ぼくは確かにタイタニックも好きですが、どちらかというとジェームズ・キャメロンの作品の中ではターミネーター2が一番好きです。映像がとても現代的で恰好いいからです。この作品では特に青や赤の光が効果的に使われていて、それがこの作品にどこか神秘的な彩りを与えています。そのため、一般のアクション映画にあるような派手さが抑えられ、風格のある上品な人間ドラマを観ているような気分にさせられます。深刻な人間ドラマにスケールの大きなアクションシーンが満載されているという感じとでも言いましょうか。
ただ、この作品でぼくが一番目を惹いたのは、最初から最後まで一環して流れている緊張感です。普通、アクション映画には要所要所に緊張を高めるシーンが盛り込まれていますが、その緊張感は場面によって大きかったり小さかったりします。しかし、このターミネーター2に流れている緊張感は、最初から最後までほとんど途切れることなく、その大きさも絶えず一定なのです。大袈裟な音楽でバーンと観客を驚かせたり、下手な演出をして観客にショックを与えるようなことはしません。あくまで自然な形でドラマを見せていくという正攻法で観客に緊張を強いてくるのです。そのため、何度観てもこの映画は飽きがこない。何度観ても、同じような緊張感を体験できるのです。そのためぼくは、まだDVDがなくビデオしかなかった時代に、このターミネーター2を20回か30回は観てしまいました。
ただ、一つ残念なのは、レンタルビデオ店にはターミネーター2の公開版ではなく特別版のDVDしか置かれていないということです。多分、公開版は今ではどこの店にも置かれていないのではないでしょうか。実を言うと、この特別版はぼくの好きなこの緊張感がところどころ途切れてしまうのです。映画公開時に余計だと思われたシーンを幾つも挿入してしまったため、映画を少しちくはぐなものにしてしまっているのです。できれば、まだターミネーター2をまだ観ていない人、またもう一度観て観たいと思っている人には、特別版ではなくて公開版を観ていただきたいのですが、多分、レンタル店ではどこにも置かれていないでしょう。少なくともぼくは、どのレンタル店でも公開版のDVDを見かけたことがありません。
また、この作品の見所は随所に出てくるCGシーンです。当時はまだCGというものは一般に普及しておらず、当時としてはこのCGシーンはかなり画期的なものでした。このようなCGを映画に初めて取り入れたのも実はジェームズ・キャメロン監督で、彼がアビスという映画を制作したときに初めて映画でCGが使われたのです。
また、彼の作品はどれもセットがとてもリアルで、本当にこれがセットなのだろうかと目を疑うほど完成度が高いものばかりです。それがぼくがジェームズ・キャメロンを最も好む理由の一つでもあります。また、彼のカメラワークもとても素晴らしいと思います。特にこのターミネーター2は、じっくりとよく観てみると、カメラが静止しているシーンがほとんどありません。必ずカメラは右か左、あるいは上か下にゆっくりと動いています。それがまた<映画を観る者に心地よい緊張感を与えてくれているのではないかと思います。
ジェームズ・キャメロンの魅力を語っていると切りがありません。これ以上のことはまた別の機会に譲ることにしましょう。

