サスペンス
24のキーファー・サザーランドが名優マイケル・ダグラスと共演を果たした話題作です。この映画の感想を一言で言うと、脚本が少しお粗末すぎたのではないかという感は否めませんでした。マイケル・ダグラスのような大御所がよくこんな作品に出る気になったものだと思いますが、よく考えてみると、マイケル・ダグラスの出演する作品の多くは作品そのものが優れているというより、マイケル・ダグラスの存在感で話題になっている場合が多く、このセンチネルもまたその類の一つだったのだと考えていいのかも知れません。
この作品を見る前は、キーファー・サザーランドがマイケル・ダグラスの存在感の影に埋もれてしまいわないかと心配していたのですが、いざ蓋を開けてみると、意外にキーファー・サザーランドが見事にマイケル・ダグラスとうまく渡り合っているので驚いてしまいました。24シリーズはもう既にアメリカではシーズン6まで放映されているようなので、それだけ数多くの芝居を積んだことで、演技の腕にも磨きがかかったのかも知れません。
ただ、24で仲間から濡れ衣を着せられ、窮地に立たされてばかりいたキーファー・サザーランドが、この作品の中では逆にマイケル・ダグラスに濡れ衣を着せ、窮地に追い込む役柄を演じているので、どこか違和感を感じてしまったことは確かです。むしろ彼とマイケル・ダグラスとはそれぞれ逆の役に就いた方が良かったのではないかという気がしないでもありません。その方が24ファンにもしっくり来るし、キーファー・サザーランドの存在感がもっと浮き出たのではないかという気がするのです。もっとも、キーファー・サザーランドには色んな役柄を演じてもらった方が、ファンにとってもキーファー自身のキャリアにとってもより良い影響が出てくるのかも知れませんが。
ただ、最初に言ったとおり、この作品は脚本が余りにもお粗末すぎて、最後まで見終えたときには少し拍子抜けしてしまいました。特にお粗末だったのは、FBI捜査官たちがマイケル・ダグラスに濡れ衣を着せるその理由で、果たして普段から慎重に捜査を進めているはずの捜査官たちが、あれしきの理由で簡単に同僚に容疑をかけてしまうものなのかと思わざるを得ませんでしたし、なおかつ真の容疑者が割り出される過程も余りにもあっけない気がしました。そのため、この映画を見終わって頭に残ったのは、マイケル・ダグラスの圧倒的な存在感とそれに埋もれることなく頑張っていたキーファー・サザーランドの演技だけで、もしかしたらこの作品は、ただ単にキーファー・サザーランドを売り込むための映画だったのではないか、という一抹の疑いすら首をもたげてきた始末でした。
キーファーが出演しているからってのもあるんですけど、どうしてもこの作品はテレビドラマの1エピソードという感じにしか思えない出来でした(>_<)よく言えば90年代の直球のアクション映画と言ったところでしょうか??
犯人がわかってもたいした驚きもなかったし、キーファーを売り込むというより、公開当時「デスパレートな妻たち」の影響で人気急上昇中だったエヴァ・ロンゴリアを売り込んだ作品だったと思います(>_<)

